メディア露出していない市町村の被害状況は? 被災地の課題をシェアする第2回Meetup
JR熊本駅前の貸会議室「えきまえスペース」で5月18日、熊本地震の被災地の課題を話し合うイベント「むしゃんよか熊本Meetup(ミートアップ)」が開かれました。イベントは、被災者と支援者のニーズのギャップを埋めようと、10日に初めて開催。今回が2回目となります。
この日は、大津町、南阿蘇村・立野、益城町など、熊本市以外で支援活動にあたってらっしゃる方の参加が目立ちました。
大津町から参加された男性によると、同町は18日時点でもまだ11カ所の避難所が残っているとのこと。「避難者らのメンタルケアと生活再建が急務」と訴えますが、「行政は圧倒的な業務量の中で、全く手が回っていない」状況だそうです。
益城町の女性は、「うちの近所は今もまるで空爆後のような景色が広がっている。瓦礫撤去には多くのボランティアの手が必要だ」と強調。また、インフラは一部で回復したものの、自宅が倒壊するなどして今も車中泊を続けている人がおり、その人数は全く把握できていないと訴えました。
南阿蘇村立野の男性は、「立野はもともと水に弱い地域」と指摘。「これから台風が来るのでさらなる被害拡大が心配。住民の中にはそれが怖くて避難している人もいるのではないか」と推しはかりました。
農業の問題も徐々に明るみに出てきています。
農業支援に携わる男性は、被災地の農業が直面している問題として、インフラ被害、人手不足、販路消滅の3点を列挙。出荷先の被災などで既存販路を失った農家、農地やインフラ被害で農作物の生産ができなくなっている農家の両方へ支援をすべきと訴えました。
今回のイベントで感じたのが、復興までにはまだまだ長い時間がかかるということ。
発災から1カ月を過ぎ、報道量は大きく減りました。しかしながら、避難されている方々の生活再建や、農地の復旧など、課題は山積しています。
さらには、まだ顕在化していない課題もたくさんあるでしょう。
引き続き、イベントなどを通し、課題の掘り起こしを続けていくことの必要性を強く感じました。